タブレット端末を含むと、今や一人一台はパソコンを所有しているのではないか
と思われる昨今ですが、大学では何十枚とあるレポートを手書きで書くように指定されるケースもあるようです。
ひと昔前ならいざ知らず、なぜ今頃そんなことをされるのか、
レポート手書きのメリットなどについて考えてみました。
レポートの手書きはなぜ指定される?メリットは
では、手書きレポートのメリットについてあげていきましょう。
レポートの手書きはなぜ?メリットその1:コピペを防げる
レポート手書きのメリットは主に大学側にあると思われます。
というのも、パソコンが普及している近年では、
コピー&ペーストで作成されたレポートが増えたそうです。
ネット上の記事や出回っている過去のレポート、
ほかの学生が作成したレポートをそのままコピーする人がいます。
もちろん、参考にするのは良いことですが、内容を確認せずに
コピーして的外れなレポートを作成している人がいます。
文末も整えられておらず、文章を全く読んでいない様子がわかるレポートや、
例年と課題内容が違うのに「例年通りのレポート」を提出する人もいます。
手書きで作成しているとそこの違和感に自分で気づき、
ちゃんとしたレポートに整えてくれる人が増えます。
あくまで、「増える」なのですが。
さて、「コピー&ペーストはいけない」と書いてきましたが、
実は「いけない」のは「ペースト」の部分だと思うのです。
既存の内容をコピーして「自分なりに再編」
して書く分には、そこまで目くじらは立たないはずです。
「コピーする分にはいいんだけどね」と本音を漏らす教員もいました。
その文章をコピーする際、もっとも重要なのは
その文章が「自分の意見や主張を支持しているかどうか」です。
そしてより、「あなたの意見を反映する」ように文章を変えていくのです。
こうするとそれは「借文」という技法であり、
「コピー&ペースト」いわゆる「盗用」では無くなります。
「パクリ」は重罪と言わんばかりにつつかれる昨今において
コピー&ペーストで簡単にやり過ごすことは、できません。
どうしてもしたい場合は自分の時間や労力を使うことでしか許されないのかもしれません。
大切なのは、自分の表現ために世間にあるものを
「利用してやる」という心構えなのだと思います。
レポートの手書きはなぜ?メリットその2: 内容を理解しやすい
手書きで書いていると文章の流れが把握しやすく、
おかしい点に気付きやすいというメリットもあります。
実験レポートでは実験の流れを把握しやすく、
得られたデータも理解しやすくなるかもしれません。
提出した課題に向き合う訓練とレポート作成の練習には、手書きもいいかもしれません。
レポートの手書きはなぜ?メリットその3:字を書く練習
何十枚というレポートを手で書いていたら、字が綺麗になる気はしますね、、、。
といいつつも、実際はコピー&ペーストのレポートが増えていくのにつれて、
学生の学力の低下が目に余ってしまっている
という状況に陥っているというのが本音かもしれません。
書き写すにしても、手書きにしたら、勉強している感がありますから。
レポートの手書きは時代遅れでは?
メリットを連ねましたが、レポートの手書きは
はっきり言って時代遅れの何者でもありません。
コピー&ペーストの予防をしたいなら、他にも方法があると思われるからです。
学生には厳しいかもしれませんが、コピー&ペーストが疑われる課題を提出したら
単位をあげなければいい、という方針だってうてるのですから。
とはいえ、その証拠は掴みづらいのが現状です。
それに、毎年「同じ課題」を課す教授だっています。
例年全く同じことを課題にされていたら、「コピー」してそのまま「ペースト」
したくなる気持ちはわからないでもありません。
ものによっては自分の考察を差し挟める余地もなく、
せめて手書きの文字で「個人」を発揮するくらいが関の山な場合もあるかもしれません。
(とはいえ、そこで個人を発揮してくる人も数多くいるのも事実ですが。)
そして、近年では一時期と比べてコピー&ペーストに対する視線が厳しくなっています。
じつは、学生のレポートにとどまらず、論文でもコピー&ペーストが蔓延していており、
それが発覚して学位の取り消し等の騒動が起こったことがあります。
これは「論文の盗用」として世間でも話題になりました。
論文の投稿数は大学の評価につながる大事な項目です。
それの多くが盗用による論文では、国際的にも大学の信頼が落ちてしまいます。
今やどの大学でも、コピー&ペーストに対して強いアレルギー状態にあると思われます。
よい解決手段が見つかるまでは、
残念ながら手書きレポートは続けられていくと思われます。
レポートの手書きはなぜ?:おわりに
読者の中には、手書きレポートのメリットについて
知りたいと思ってこの記事を読んでいる人もいると思いますが、
実際には、大学界ではびこる「コピー&ペースト」に対して有効な手段がなく、
短絡的に手書きを要求しているケースがあります。
今やもう、大学教育について再考し直す時期に来ているのかもしれません。
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