小さいころ、夏休みはよく海に近い祖父母の家に入り浸っていました。
昔からとにかく水が大好き、泳ぐことが大好きだった私は
しょっちゅう祖父に付き添ってもらい海に行っていたのですが
お盆になると迷信深い祖母はよく
「お盆に海に行くもんじゃないよ。足を引っ張られるよ」と言っていました。
怖がりだった私はお盆で帰省中の祖先たちに
引っ張られる自分を想像し、怖くなり、お盆の時期以降は
絶対に海に入ることはありませんでした。
これは私の祖母だけが言っていたのかと思っていたのですが
大人になってから知ったことは、意外と同じことを言われていた友達がいる、ということです。
いまになって、あれはなんだったんだろう?迷信かな?それとも・・・と考えるようになったのです。
真相を突き止めるべく、調査しましたのでご紹介します。
お盆の海は〇〇に足を引っ張られると言われる由縁とは?
「お盆に海に行くと足を引っ張られる・・・」
さて、なぜこのように言われるようになったのでしょうか?
本当に何かに足を引っ張られるのでしょうか?
少なくとも私はいまだにお盆含め
お盆以降は日本の海に入ったことがないので経験はありません。
どうやらそう言われるようになったのは、
お盆の時期に海水の水温が下がることにあるようです。
水温が下がると
- 足がつりやすくなる(ケガや病気の基となる)
- クラゲが発生する
という二つの現象が起こりやすくなります。
さらにこの時期は離岸流が発生することにより、
離岸流に巻き込まれる恐れもあります。
この3つがなぜ足を引っ張られる、につながるのでしょうか?
泳げる人でも足がつったり、猛毒のクラゲに刺されると
おぼれてしまう恐れがあります。
さらに離岸流は巻き込まれると泳ぎの得意な人でも、
沖へ沖へと連れていかれてしまいます。
おそらくこのことから昔の人はお盆の時期(水温の下がり始める時期)
に海に近づと危険、という思いで「お盆に海に近づくと足を引っ張られる」
と伝え、海から人々を遠ざけるようにしたのでしょう。
ただ、ひょっとすると霊感の強い方たちだけには
わかる、何か説明のつかない現象・・・もあるのかもしれませんね。
そればかりはなんとも言えませんね。
お盆の海は足を引っ張られるのは本当?海での注意点は
月別河川水難事故の月別発生数は
年間の60%が7,8月に発生する水難事故で
特に8月は突出して多い月なのです。
お盆の時期は、テレビでも連日水難事故のニュースをみますよね。
毎年胸が苦しい思いをしながらニュースをみています。
なぜこの時期は事故が増えるのでしょうか。
まさか、お盆で霊が漂っていて、何者かが足を引っ張っているのでしょうか?
いいえ、これはただの迷信でしたよね。
お盆の時期になると、クラゲが増えます。
海の水温がその時期からだんだん冷たくなるからです。
クラゲなどは冷たい水のあるところで生息するので
水温が下がっているお盆の時期になると、
浜辺近くに出てくるというメカニズムなんです。
実はこの時期浜辺に近づくのはクラゲだけではなく、魚も多く近づいてくるそうですよ。
釣りをする方なら詳しいのでしょうね。
私たちがお盆より前に海水浴に行く時期は水温はちょうどいい
温度ですので気持ちよく海水浴を楽しめます。
お盆を過ぎると水温が下がるので海水浴の時期は過ぎた、ということなのですね。
また、この時期は離岸流という波が沖へ沖へと流れる現象が発生します。
離岸流は浅い場所でも巻き込まれると頑張って
岸に向かって泳ごうとしてもどんどん沖に流されてしまう
恐ろしい現象のことをいうのです。
また、水温が下がると足をつりやすくなります。
特に海水浴に行くと遊びに夢中になってしまい
ミネラルの接種不足になりがちです。
それが足をつりやすくする原因でもあるのです。
水温が低いと足がつるだけでなく、心臓が弱い方は発作のリスクも高まります。
お盆の時期、海で注意しなければいけないのは
- クラゲ
- 水温
- 離岸流
- 足のつり
ですね。
海はできるだけ海開きしてからお盆に入る前までの
時期でたくさん楽しんでくださいね。
お盆の海で離岸流に巻き込まれた場合は?
この離岸流こそが「足を引っ張られる」と言われる
ようになった現象なのではないかな、と私は思います。
もし、この離岸流に巻き込まれてしまった方は
たとえ泳ぎが得意でも力づくでは浜辺に向かって
泳ぐことはしないでください。
前途の通り、どんどん引き離されてしまいます。
もし、離岸流に巻き込まれた場合は浜辺と水平に泳いでみてください。
離岸流が終わる場所が見つかります。
離岸流は一カ所にしか発生しません。
つまり、横に泳いでいくと、どこかで離岸流が終わる場所があるのです。
お盆の海水浴で足を引っ張られる原因は季節が大きく関係している!?
真冬のサーファーたちは、しっかりと対応したスーツを着ています。
しかしちょっと前まで真夏の海水浴をエンジョイしていた私たちが
お盆の海に入るときはわざわざ全身装備はしないでしょう。
この時期の海は着実に季節が変わりつつあり、
それが自然のなすところなのです。
特に日本は365日の中で4つの季節を味わえる国です。
つまり、季節というのはどんどん移り替わるので
その季節の中で自然を敵にせず、恵をいただきながら
生きていくには自然の声をしっかりと聴かなければいけません。
昔の人が言い伝えてきた迷信はよくできているな、と
感心することが多いですが、これもその一つです。
お盆の時期からはもう水温も下がり、海水浴の季節は終わりなのです。
「お盆期間に海に行くと足を引っ張られる!?」は迷信?:まとめ
お盆期間に海に入らない方が良い理由、はわかりましたよね。
このような迷信・言い伝えはだいたい根拠があるような気がします。
年長者の言うことはまず、聞き、じっくりそこにある理由を
考えるようにすると良いのかな、と改めて考えされられました。
夏になるとたくさんのレジャーを楽しみたいですよね。
特に自然を感じながらのレジャーは夏休みの思い出として最高です。
ですが、自然を楽しむにはそこに潜むリスクもしっかり理解して、正しく楽しんでください。
そして子供がいらっしゃる方はこれをぜひ伝えて自然の恵みで楽しむこと、の学びにつなげてくださいね。
もちろんお盆前でも海水浴を楽しむときはしっかりと
日焼け防止、水分補給、浮き輪などを忘れず安全に楽しんでください!
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