医療事務の資格を取るために、通学や通信講座で勉強される方は多いと思います。
講座を修了して、いざ試験を受ける時が来ると、
誰でも不安を感じたり、どんな対策を取るのが良いのだろうと、悩みますよね。
私はこれまで、2ヶ所の医療機関で医療事務の仕事を経験しました。
医療事務の仕事はそれほど難しいわけでなく、誰もがチャレンジできるような仕事だと思います。
基本的なことは、やはり暗記しないといけませんが、
診療報酬点数早見表という、辞書のように分厚い本から点数を調べて加算していくというのが、基本です。
今は、レセプトコンピューターで検索すると点数が出てきますので、調べる手間もなくなっているのですが...
現在、医療事務の試験の種類は、たくさんありますが、試験難易度は変わらないのでしょうか?
医療事務の資格の試験対策と勉強方法、難しいのか、などについて、医療事務の資格を持っている私がまとめました。
医療事務の資格の試験対策と勉強方法
医療事務の試験の種類はまだまだありますが、
なによりも一番気になるのは、医療事務の試験対策や勉強方法についてですよね。
医療事務の試験対策と勉強方法:スケジュールを作りましょう
医療事務の資格の通学講座や、通信講座を受講している人は、
学校や講座のスケジュールに沿って、
勉強していけば特に問題はないと思います。
独学であれば、受験する試験の出題範囲を調べて、
何から取り掛かり、いつまでに終えるかなどのスケジュールを作りましょう。
医療事務の試験対策と勉強方法:診療点数早見表に慣れましょう
医療機関でかかる診療費には、点数が決められています。
レセプト作成をするためには、診療報酬早見表の使用が必須で、
試験では、手書きでのレセプト作成の知識が必要です。
診療報酬点数表は分厚いので、インデックスを付けながら、
何がどのあたりに記載されているか、しっかりと把握しておきましょう。
医療事務の試験対策と勉強方法:問題集にマーカーで印をつけましょう
問題集を解きながら、過去に出題された問題には、
マーカーで印をつけておくと、後から探す手間が省けます。
その他、レセプト記載に略語を使うことが多いため、
点数早見表に略語を書き込みしておきましょう。
医療事務の資格試験は難しいのか?
診療報酬請求事務能力認定試験(医科)は、
数ある医療事務の試験の中で最も評価の高い試験です。
5者択一の学科試験問題が20問、
外来と入院のレセプト作成が各1問ずつ出題されます。
そして、この試験を3時間で行います。
問題は 学科、外来レセプト、入院レセプトの順に
並んでいますが、どこから始めても構いません。
レセプトは手書きのため、時間配分に気を付けて、
問題を解いていかなければなりません。
時間配分の目安としては、学科試験1時間、外来レセプト作成30分、
入院レセプト作成1時間30分くらいでしょう。
学科問題は、公費や介護を含む保険関係が3~4題、
残りは診療報酬の算定問題です。計算問題はありません。
算定方法については、診療報酬点数表から出題され、難易度は高いです。
学科試験問題20問のうち、14~15問が点数表からの出題になります。
レセプト作成では、入院に関しての出題量が多く、
かなりレベルの高い問題が出題されます。
届出の種類の設定なども多いです。
試験合格を左右するのは、入院レセプトにあると言っても過言ではないでしょう。
医療事務の試験は、試験の種類により合格率が違います。
- 医療事務技能審査試験は、合格率60%
- 診療報酬請求事務能力認定試験は、合格率25~30%
私が医療事務の資格試験を受験したのは、今から30年程前です。
ニチイ学館の通信講座を受講修了後、
財団法人日本医療教育財団の2級医療事務職技能認定審査試験を受
そして、その4年後に追加講座を受け、
2級メディカルクラーク(医科)の認定を受けました。
試験会場の「受験」という独特の空気感に、最初はやはり緊張しました。
しかし、試験問題自体は難しい事なく、
点数早見表など参考資料を見て良いので、落ち着いてのぞめました。
私は、入院のない医療機関で働いていたので、
入院に関しての事務経験がないのが、心配でした。
ですから、入院に関しては自分の中でしっかり理解して、
応用できないと試験には合格できないだろうと思いました。
自分の弱点を知らなければ、片っ端から勉強しても効率が悪く、
時間がもったいないですよね。
自分が何に対して弱いかを認識して、
そこを強化する事が試験に合格するポイントだと思います。
医療事務の資格の種類
参考までに、医療事務の試験の種類を挙げてみます。
資格取得を目指すには、
どの医療機関で働きたいのかを決めて、受験する資格試験を選びます。
種類は、 医科、歯科、調剤、医師事務作業補助者などがあります。
ここでは、病院やクリニックで働きたい人に向けた
医療事務(医科事務)の資格を見ていきましょう。
医療事務の資格の種類:医療事務(医科)メディカルクラーク(医科)
医療事務(医科)、メディカルクラーク(医科)は、
一般財団法人日本医療教育財団が実施する
医療事務技能審査試験(医科)に合格すると与えられる資格です。
受験者数が年間受験者2万人以上と多く、最もポピュラーな資格といえます。
受験資格はありませんので、誰でも受験できますし、
年に12回試験が実施されますので、チャレンジしやすいですね。
~試験内容~
学科試験 : 医療事務知識 筆記(択一式)25問 60分
実技試験 : 患者待遇 筆記(記述式)2問 50分
医療事務の資格の種類:診療報酬請求事務能力認定試験(医科)
次に、診療報酬請求事務能力認定試験(医科)は、
公益財団法人 日本医療保険事務協会が、年に2回実施する試験です。
受験資格はメディカルクラーク同様ありません。
そして、 試験の合格者に与えられる称号も特にありません。
しかし、 医療事務の中では最も難易度が高い試験です。
過去の平均合格率が30.1%で、
医療機関から最も評価される資格試験ですよ。
~試験内容∼
学科試験 : 計20問(5者択一式)
実技試験 : カルテから手書き方式で、
診療報酬明細書(レセプト)を作成する試験(外来から1問と 入院から1問の 計2問)
診療報酬請求業務(レセプト業務)の作成知識・スキルに特化した試験になります。
医療事務の資格の種類:医療事務管理士(医科)
その他、医療事務管理士(医科)は、
㈱技能認定振興協会が実施する医療事務管理士技能認定試験(医科)の
合格者に与えられる称号(資格)です。
メディカルクラーク(医科)、診療報酬請求事務能力認定試験(医科)
に次いで最もポピュラーな資格の1つです。
自宅受験はインターネットに繋がっているパソコンがあれば、
いつでも受験できます(IBT受験)。
医療事務の資格の種類:医療事務認定実務者(R)
医療事務認定実務者は、 2016年に新設された新しい資格です。
NPO法人 全国医療福祉教育協会が実施する
医療事務認定実務者(R)試験の合格者に与えられる資格(称号)です。
医療事務検定試験は、日本医療事務協会が実施する資格試験です。
試験の合格者に与えられる称号は特にありません。
他の資格試験との大きな違いは、
実技試験にレセプト(診療報酬明細書)の問題(レセプト作成 レセプト点検)がありません。
医療事務の試験対策と勉強方法・難しい?:まとめ
医療事務に携わりたいと思う人が多いのは、こうやって試験対策を練り、受験し、
合格すれば、晴れて資格が与えられるという過程に、達成感があるから
という事が関係しているのかもしれませんね。
それも医療事務の魅力の一つなのかなぁと思います。
医療事務の勉強をやり始めたからには、ぜひ資格を取得してください。
そして医療機関の顔として、医療事務の仕事に従事し、頑張っていってほしいと思います。
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