どうして、プリンにカラメルが入っているのでしょうか。
自分でプリンを作ろうと思うと、最大のネックはカラメルです。
カラメルは砂糖を焦がしていくのですが、この焦げ具合が難しいのです。
でも、世間ではプリンにはカラメルが必須アイテムです。
今回はプリンのカラメルの由来についてお伝えします。
プリンのカラメルの由来・理由は?
プリンのカラメルの理由は、取り出しやすいためです。
日本でプリンと呼ばれているものは、ヨーロッパでは「カスタード・プディング」と呼ばれています。
作り方は、型の底にカラメルを流し込んでから、プリン液を流し込み、オーブンで蒸し焼きにします。
その後、冷やしてからプディング型から取り出して皿に盛りつけて完成です。
問題は、型から取り出す時に底の部分が、キレイに取り出せないことでした。
プリン液を流し込む前に、型にバターを塗ることもあります。
プリンをキレイに取り出す方法は、18世紀から19世紀にかけて工夫され続けました。
その頃のプリン型は金属製で、型に沿ってナイフを差し込んでから、お皿に出していました。
でも、どうしても底の部分がキレイに取り出せないのです。
そこで、その頃流行していたカラメルを入れてからプリン液を入れると、キレイに取り出せたのです。
理由は、カラメルがプリンの水分で固まらないからです。
カラメルはプリンの水分で加熱しても冷ましても固まらないので、プリンと型の底の部分がくっつきません。
ナイフで側面をはがすだけでプリンがキレイに取り出せるようになりました。
プリンのカラメルの苦味って必要?
プリンのカラメルの苦味は、プリンの甘味を引き立てるためといわれています。
いわゆる、スイカやトマトに塩をかけると甘味が引き立つと同じ理屈です。
それから、世間が許さないというのも理由です。
プリンにはカラメル必須アイテムと世間は思い込んでいるのです。
しかも、盛り付けはプリンの上にカラメルがあるのが、正解と認知されています。
だから、「プッチンプリン」が誕生しました。
ひっくり返して、キレイに盛り付けられる、魔法のようなテクニック!
あの小さな突起が、「市販のプリンはひっくり返して盛り付けられない」という悩みを解決してしまいました。
プッチンプリン、恐るべし!
プリンのカラメルはなぜ上ではなく、下に?
手作りのプリンの場合、型にカラメルを流し込んでからプリン液を流し込むので、カラメルが下にあるのは納得できます。
でも、どうしてスーパーマーケットで販売されているプリンも底にカラメルがあるのか?
それは、工場で生産されるプリンは、液体の状態でカラメルとプリン液を一緒に充填します。
すると、固まる前にカラメルの方が重いので底に沈んでしまいます。
カラメルが底になるように作ったわけではなく、どちらかというとカラメルが底になってしまったのが、真相です。
日本のプリンのカラメルは必要ない?
なぜ、プリンのカラメルは日本には必要がないのか?
それは、食文化と関係があります。
プリンと似ている日本の食べ物
プリンを作る時に、牛乳を温めて砂糖を溶かし、冷ましてから卵と合わせます。
この作り方に似ている日本の食べ物があります。
それは「卵豆腐」です。
卵豆腐は、味の付いただし汁(すまし汁)を冷ましてから卵と合わせ、
型に流して蒸し、切り分けて盛り付けます。
冷たいツユをかけたり、とろみの付いた温かいツユ(あん)をかけたりします。
そして、卵豆腐の中に具を入れて、茶碗に入れて作ったのが「茶碗蒸し」です。
茶碗蒸しは、そのまま蒸した器から、何が出てくるかを楽しみながら食べます。
茶碗蒸しは誰も、別の器に盛りつけて食べる人はいません。
茶碗蒸しをそのまま、器から食べることに慣れている日本人にとって、
プリンをどうしても器に盛り直して食べる必然性が理解できない部分があります。
カラメルが底に入っている必要があるのか?
先ほど、日本では茶わん蒸しの文化があるので、プリンを器に盛り直す必要を感じない理由を説明しました。
では、カラメルがプリンの味の一部として必要だとする前提条件で考えましょう。
プリンを型から取り出す必要がないのなら、底に入っている理由はありません。
特にプリンを上から食べていくときに、カラメルが底にあると食べにくいと感じることもあります。
カラメルの苦味がプリンの甘味を引き立てるといわれても、
掘り進んで食べないと、一緒に食べることはできません。
どちらかと言うと、上にカラメルが乗っている方が食べやすいと感じるのは、私だけでしょうか?
プリンにカラメルは必要か?
そこで、プリンにカラメルは必要ないというのが、私の個人的な考えです。
どうしてもプリンに苦味が必要であれば、カラメルソースを上にかければ済む話です。
もしくは、ビターチョコのソースをかけるのはいかがでしょうか。
また、プリンは単独で食べることも多いのですが、プリンアラモードなどクリームや具材を加えることもあります。
もちろん、カラメルが上になるように盛ってあるものもありますが、
カラメルが底にある状態で、トッピングが施されているものもあります。
これも、けっこう食べにくいと思いませんか?
ですから、これからはカラメルなしのプリンもありだと思います。
ヘルシーが売りのプリンは、カロリーを下げるためにカラメルをやめてもいいと思います。
でも、カラメルがないプリンはプリンとして認めない人も多いんだろうな。
まとめ
今回は、プリンに入っているカラメルの由来についてお伝えしました。
プリンを型から取り出しやすいので、カラメルを入れています。
そして、カラメルの苦味がプリンの甘味を引き立てることも理由です。
でも、これからはカラメルなしのプリンもあってもいいなと思います。
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